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2019.12.12更新

葉酸が不足しやすい遺伝子があるって本当?

葉酸は毎日摂取したい栄養素の一つ。特に妊娠初期には欠かせません。しかし、同じような食生活をしていても、太る人と太らない人がいるように、同じ量の葉酸を摂取しても体内で利用できる効率が人によって異なります。その理由は、遺伝子。日本人の約15%が葉酸が不足しやすい遺伝子のパターンを持っているといいます。

葉酸はどんな栄養素?

葉酸はビタミンB群の一種で、1941年にほうれん草の抽出物から発見されました。ほうれん草や春菊、いちご、レバーなどに多く含まれています。「造血のビタミン」とも呼ばれ、特に女性は積極的に摂りたい栄養素です。

葉酸は体内でアミノ酸の代謝にも関わっています。近年、必須アミノ酸の代謝の中間物質のホモシステインが、成人のさまざまな病気を引き起こすことがわかってきました。ホモシステインは、血管や脳、骨において活性酸素を発生させることから「悪玉アミノ酸」とも呼ばれています。

葉酸不足になりやすい遺伝子とは?

体内で葉酸と同じように代謝に関わる酵素の一つに、メチレンテトラヒドロ葉酸還元酵素(MTHFR)があります。このMTHFR にはCC 型、CT 型、TT 型があり、型によって代謝の効率に差があります。CC 型を100 とすると、CT 型は65、TT 型は30 ほどです。つまり、MTHFR がTT 型の人は、CC 型、CT 型の人にくらべると葉酸を体内で利用しにくい傾向にあると言えます。

日本人はおよそ15%がTT型であると言われています。この数字は諸外国とくらべてやや高いそうです。自分のMTHFRの型を知りたい人は、実施医療機関で検査を受けるほか、インターネットなどから申し込める消費者直販型の遺伝子検査を利用する方法もあります。検査キットが自宅に届き、口腔粘膜などの検体を採取して、検査施設に送れば、後日、結果が届きます。

不足しやすい葉酸はサプリメントで

代謝に個人差があることも考慮して、葉酸は意識して摂取したい栄養素の一つと言えます。日本人の1日あたりの葉酸摂取の推奨量は成人(男女)で240μgです。この値は、体内の葉酸栄養状態を表す生体指標として、中・長期的な指標である赤血球中葉酸(300 nmol/L 以上)と血漿総ホモシステイン値の維持(14 µmol/L未満)を参考にして策定された推定平均必要量を 200 µg/日×1.2で算出されています。

さらに、妊娠可能な女性への注意事項としては、付加的に400μg/日のプテロイルモノグルタミン酸の摂取が望まれるとされています。プテロイルモノグルタミン酸とは、グルタミン酸が一つ結合した葉酸で、加工食品やサプリメントに添加されています。普段の食事にプラスして400μgをサプリメントなどで摂ることが勧められています。

ただし、食事摂取基準では、栄養補助食品などの通常の食品以外から摂取されるプテロイルモノグルタミン酸の耐容上限量は、900~1000μg/日と定められています。葉酸は食事での摂取を基本に不足分をサプリメントで補うといいでしょう。

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