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2018.07.12

「お灸」が妊活にいいってホント? 自宅ケアで、目指せ”授かり体質”!

ヒトが本来持つ体のパワーを底上げしてくれるお灸。巡りをよくしたり、自律神経を整えたりと、女性にうれしい変化をもたらしてくれるので、妊娠前に体を整えるために、自宅でのセルフケアとしてお灸を取り入れる女性が増えています。今回は、”授かり体質”になりたい方に知ってもらいたい、お灸の効果やお灸の使い方などを詳しくご紹介します。

2千年の歴史を持つ、東洋医学とツボとお灸

お灸とは、よもぎの葉から作られる「もぐさ」を体のツボの上に置いて燃やし、温熱で体を刺激することで体調を整える治療で、東洋医学のひとつです。

東洋医学とは、体本来のパワーを底上げして、自らが悪い部分を治そうとする自然治癒力を高めたり、病気ではないけれどなんだか体調が優れないといった未病を防いだり、治したりするもの。

そのベースには、ヒトの体を巡る「気」の通り道「経路」とその要所要所にあるポイント「ツボ」という考えがあり、ツボを刺激して体を整える「ツボ治療」は、約2千年の歴史があると言われています。しかも今では、ツボの有効性をWHOも認めていて、全身で361箇所のツボが定義され、体質改善や病気の治療に活用されています。

ツボ治療には、押す、針で刺す、お灸などの種類がありますが、ツボを温める点がお灸ならではの特徴。お灸によって、体の冷えをとり、血流・気の巡りが良くなり、新陳代謝が活発になり、体全体が底上げされていくのです。

妊娠前後にもおすすめ! お灸の効果とは?

先ほどもお話しした通り、お灸は自然治癒力を高めたり、未病を防いだり、治したりする目的で使われていますが、具体的には、以下のような効果が期待されています。

・肩こりや腰痛の改善
・自律神経を整える
・眼精疲労を和らげる
・冷え性の改善
・むくみの軽減
・生理不順、生理痛の軽減
・更年期症状の改善対策
・頭痛やめまいなどの神経系の症状の軽減
・風邪
・ダイエット
など

不妊に悩む女性もお灸にチャレンジ

不妊の原因はさまざまですが、妊娠しやすい体をつくるために温灸を取り入れている人がいます。そもそもお灸が、生理不順や生理痛などの婦人科系の症状緩和に期待されている理由は、お灸が体を温め、血行や巡りを良くしてくれるから。その結果、自律神経の乱れが整い、ホルモンの働きも整っていくのです。さらにその延長線で、自然と子宮の状態も良くなり、排卵なども整うことが期待されています。

元気な赤ちゃんを産むために、妊婦さんもお灸はおすすめ

妊娠中の体調を整えるためにもお灸は活躍します。つわりがひどい時や、リラックスしたい時に、出産直前に安産のためになど、いろいろな目的でお灸を使っている妊婦さんがいますが、この時期のお灸の使用は、医師や鍼灸医と相談しながら使うことをおすすめします。

お灸のやり方は簡単! お灸に火をつけてツボに置くだけ

お灸は自宅でも簡単に行えます。基本的には、市販のお灸に火をつけてツボに置くだけ。温灸が一般的です。今回は、初心者の方でも簡単にできるように、3つのポイントをご紹介します。

ポイント1. お灸に必要なアイテム

お灸に必要なアイテムをご紹介します。

・お灸
まずは市販されているお灸を購入してください。最近ではインターネット通販でも購入できます。はじめのうちは、台座とシールが付いているタイプのお灸が使いやすくておすすめ。熱さのレベルも選べるので、幾つか試してみて自分にぴったりのお灸を見つけてください。

・ライター
お灸に火をつけるためにライターが必要です。チャッカマンのような、着火口が持ち手と離れているタイプがおすすめです。

・灰皿
使い終わったお灸を入れるために必要です。

・保冷剤や濡れタオル
保冷剤は、お灸が熱かった時に肌を冷やすのに使えます。また濡れタオルは冷やす以外にも、万が一、お灸が床や絨毯に落ちてしまった時の鎮火にも使えます。

ポイント2. ツボの位置は事前にチェック

自分の体調に合わせて、お灸をするツボを選んでください。ツボの位置はあらかじめ調べておいて、色鉛筆などでマーキングしておくのがおすすめです。

ポイント3. 熱いと思ったら我慢しない

お灸は熱ければ効果が高いというものではありません。熱いと感じたら、長時間我慢せずにとってしまいましょう。天候や体調などでも熱さの感じ方は変わってきます。その日その日で無理なく心地よく使ってください。

妊活中の女性にぴったりのツボ3選

ヒトの体には全身に無数のツボがありますが、今回は妊活中におすすめしたいツボに絞ってご紹介します。

女性系のお悩み全般に「三陰交(さんいんこう)」

内くるぶしの中心から指3〜4本分上にある足首のツボ。その名の通り、足に通っている3つの陰の経路が交わる場所です。婦人科系の症状に幅広く使われるツボで、生理不順や生理痛から不妊などにもおすすめです。

いわゆる丹田「関元(かんげん)」

気が集まるところとして知られている丹田部分のツボで、おへそから体の中心に沿って指4本分下がったところにあります。下腹部が温まるため、子宮に関係するお悩みにピッタリ。またリラックスにも期待できます。

基本のツボ「合谷(ごうこく)」

親指と人差し指の間のへこみ、やや人差し指よりの骨部分。健康増進や健康維持に万能な手のツボです。お灸をする時は、ここは外さず毎回行ってみてください。

最初のうちは、正確にツボの位置を見つけることができないかもしれませんが、ちょっとずれていたって大丈夫。指で押してみて、くぼみになっているところ、痛気もちいところを探してみてください。

お灸の注意点! やってはいけない人、やってはいけない時間

基本的に、お灸に副作用はありませんが、控えたほうがよい人や控えたほうがよい時間などがあります。お灸は熱の刺激を体に与え、巡りをよくするものなので、すでに熱がある時や、巡りが良くなっている状態の時は避けたほうがいいでしょう。

具体的には、以下のような場合は使用を控えてください。
・お酒を飲む直前、お酒を飲んだ後
・お風呂の前、お風呂の後
・風邪などで高熱がある時
・高血圧の人

自宅でセルフケア! 週に数回のお灸習慣で”授かり体質”へ

使うお灸のほか、煙が出ないお灸や火を使わないお灸、香りが選べるお灸など、さまざまな種類が販売されています。さらに熱さが選べたり、ニンニクやショウガなどの成分が配合されていたりと多種多様。自分好みのお灸を見つけたり、体調や気分で使い分けたりしながら、セルフケアを楽しみましょう。

具合が悪くなった時にやるだけではなく、週に数回、お灸を続けることがコンディションを整える近道です。1日3ツボくらいから、無理せずはじめて、気血の巡り、自律神経、ホルモンバランスを整え、授かりやすい体質を目指しましょう。

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