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2019.03.29更新

何から始める?サプリメントの上手な活用法

バランスのよい食事を心がけることは大切。でも、すべての栄養素を食事から摂るのはたいへんです。毎回、食べたものにどれだけの栄養素が含まれていたかを計算するのも現実的ではありません。そこで、サプリメントを上手に活用。これから始めるサプリメントは何がいいのでしょうか? 薬学博士の井手口直子先生にうかがいました。

マルチビタミンから始めよう

一日に必要な栄養量は、年齢や体格、活動レベルによって異なります。エネルギー源となるたんぱく質、脂質、炭水化物は、普段の食生活や外食でも比較的、摂りやすい栄養素といえるでしょう。生活習慣病の発症を予防するという観点から、エネルギーの摂取量と消費量のバランスをコントロールすることが必要になる場合があるかもしれません。たんぱく質は、筋肉や皮膚、内蔵などをつくる栄養素なので、過度な食事制限で低栄養にならないように注意しましょう。

普段の食事で不足しがちなのがビタミンです。エネルギーになったり、からだをつくる成分ではありませんが、生理機能の維持、エネルギーの代謝に欠かせない微量栄養素です。1日に必要な量は少ないのですが、体内ではほとんどつくることができません。ビタミンは全部で13種類(ビタミン様化合物は除く)。それぞれに機能があるので、どれも欠かせない栄養素です。厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2015年版)」に1日当たりの摂取目安量が算出されています。

外食することが多かったり、毎食きちんと食べることが難しかったりという人もいるでしょう。まずはマルチビタミンからサプリメントを始めてみてはいかがでしょう。

葉酸をサプリメントで摂る理由

「妊活サプリ」といわれている葉酸もビタミンの1種です。細胞の分化に不可欠なビタミンで、妊娠初期の胎児には特に重要とされています。厚生労働省は特に妊娠を希望している女性に対して1日400μgを摂取することを呼びかけています。
葉酸は、ほうれん草の抽出物から発見された水溶性ビタミンB群の一種です。枝豆、あさつき、アスパラガス、ブロッコリー、ほうれん草などの緑黄色野菜、いちごにも多く含まれています。植物性食品のみに含まれているイメージがありますが、動物性食品にも含まれています。特に多いのはレバーです。葉酸は水溶性ビタミンなので、必要摂取量を多少オーバーしても体外に排出されます。しかし、水洗いや加熱調理による損失が大きいため、すべて食事で摂取しようとすると、調理方法も考えなければなりません。野菜を1日350gほど摂取すれば、400μgの葉酸を摂取することができますが、生野菜サラダにするとかなりのボリュームです。毎日、葉酸を安定的に摂取するためには、サプリメントを活用するといいでしょう。

さらに細かく言うと、厚生労働省は、妊娠前4週から妊娠12週の女性に1日400μgの葉酸を勧めています。妊娠を計画しているなら安全にも気を配りたいものです。薬剤師など専門家に相談して始めることがお勧めです。

男性にも!葉酸は誰もが必要な栄養素

葉酸というと、妊活のためのサプリというイメージが定着していますが、本当は誰にでも摂っていただきたい栄養素です。
葉酸が妊産婦さんだけのサプリメントでないことがわかりますね。

お酒を大量に飲んだり、アスピリンや避妊薬などのピルを飲んでいると葉酸が欠乏しやすくなるので、サプリメントも利用しながら、十分な摂取を心がけましょう。葉酸にマルチビタミンとマルチミネラルをプラスしたパッケージ商品もあるので、栄養のバランスを心がけたい人にお勧めです。

井手口直子先生
帝京平成大学薬学部教授。薬学博士。
帝京大学薬学部薬学科卒業後、望星薬局勤務を経て、新医療教育企画(現・新医療総合研究所)を設立、現在は顧問を務める。日本大学薬学部専任講師を経て2010年より帝京平成大学准教授、2013年より現職。所属学会は、日本ファーマシューティカルコミュニケーション学会、日本地域薬局薬学会、日本カウンセリング学会ほか。近著に『基礎から学ぶ行動科学理論とその技法』(薬事日報社/共著)。
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