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2019.06.28更新

妊娠中は「菌」にご用心!気をつけたい食べ物をチェック

お腹の赤ちゃんのこと、自分の体のこと…など、なにかと気がかりが増える妊娠中。なかでも、妊娠中の食事はママにとって大きな関心ごとのひとつではないでしょうか。

今回は、妊婦さんに気をつけてほしい食べ物のなかでも「菌」によるリスクをともなう食べ物について、ご紹介していきます。

妊娠中の食事、悪さをする「菌」に気をつけて!

お腹の赤ちゃんのためにも、妊娠中のママは体調管理が大切です。風邪やインフルエンザなどの感染症にかからないよう、いつも以上に予防や対策を心がけているママは少なくないでしょう。

けれど、注意が必要なのは、風邪やインフルエンザのように人から人へ感染するものだけでではありません。食べ物を介して菌などに感染するケースもあるのです。

ここでは、妊娠中はとくに注意したい「菌などによるリスクがある食べ物」についてみていきましょう。

ナチュラルチーズ、スモークサーモンも?妊娠中は要注意な食べ物リスト

以下が、菌などの感染によるリスクがある食べ物です。

・ユッケ、馬刺し、鳥刺し、レバ刺し、生ハム、サラミなど
十分に加熱されていない肉を食べたりすることで感染するケースがあるのが「トキソプラズマ症」です。妊娠中に初めて感染すると胎盤を通して赤ちゃんにも感染し、流産などの原因になったり、脳や目に障がいのある赤ちゃんが生まれることがあります。

妊娠中は、肉は中までしっかり加熱し、生食は避けましょう。また、肉を切った包丁やまな板で生野菜を切らないなど、調理中の衛生管理も念入りに。

トキソプラズマは、ネコのフンや、フンに汚染された土などを介して感染する可能性もあります。ガーデニングなど土いじりをするときは手袋をつけ、十分な手洗いを心がけましょう。

・ナチュラルチーズ(加熱殺菌していないもの)、生ハム、スモークサーモン、肉や魚のパテなど
これらは食中毒を招く「リステリア菌」の発生源となり得る食品です。妊娠中にリステリア菌に感染すると、早産や流産、死産の原因になることがあります。

妊娠中は妊娠していないときよりリステリア菌に感染しやすくなるため、いつもより慎重に。ナチュラルチーズやスモークサーモンを食べるときはしっかり加熱しましょう。

・生卵など
食中毒を引き起こす菌のひとつ「サルモネラ菌」による汚染の可能性がある食品です。サルモネラ菌はありふれた菌のため、生卵に限らず、生野菜、生肉、生魚など、加熱していないものには少なからずサルモネラ菌が付着している可能性があります。心配なときは加熱するとよいでしょう。

サルモネラ菌への感染が直接赤ちゃんに影響するわけではありませんが、サルモネラ菌による胃腸炎などでお腹を壊すと、早産や流産などを招くことがあるため注意が必要です。

マグロは?清涼飲料水は?他にもある、妊娠中に注意したい食べ物

妊娠中に気をつけたい食べ物は他にもあります。

・大型回遊魚
魚は、良質なたんぱく質や生活習慣病の予防や脳の発育等に効果があるといわれているEPA(エイコサペンタエン酸)、アレルギー反応を抑制する作用があるとされるDHA(ドコサヘキサエン酸)、カルシウムなどを含み、妊娠中だけでなく普段から食したい優秀な食材ですが、一方で妊婦さんは心に留めておきたいことも。それは、大型の回遊魚に含まれる「水銀」についてです。

魚から取り込まれる水銀について、一般的にはそれほど気にしなくても差し支えないのですが、妊婦さんの場合、水銀によるお腹の赤ちゃんへの影響を鑑み、厚生労働省では「妊婦への魚介類の摂食と水銀に関する注意事項(平成22年6月1日改訂)」の中で以下の目安を掲載しています。

・1回約80gとして妊婦は2ヶ月に1回まで (1週間当たり10g程度)…バンドウイルカ

・1回約80gとして妊婦は2週間に1回まで (1週間当たり40g程度)…コビレゴンドウ

・1回約80gとして妊婦は週に1回まで(1週間当たり80g程度)…キンメダイ、メカジキ、クロマグロ、メバチ(メバチマグロ)、エッチュウバイガイ、ツチクジラ、マッコウクジラ

・1回約80gとして妊婦は週に2回まで (1週間当たり160g程度)…キダイ、マカジキ、ユメカサゴ、ミナミマグロ、ヨシキリザメ、イシイルカ、クロムツ

※マグロの中でも、キハダ、ビンナガ、メジマグロ(クロマグロの幼魚)、 ツナ缶は通常の摂食で差し支えありませんので、バランス良く摂食してください。

つまり、上記のリストにある魚は食べる頻度や量を調整すればよいということです。また、グロの中でも、キハダ、ビンナガ、メジマグロ(クロマグロの幼魚)、 ツナ缶、他の魚ではサケ、アジ、サバ、イワシ、サンマ、タイ、ブリ、カツオは特に注意が必要ではないとしています。
魚は赤ちゃんにとっても、ママにとってもメリットのある食材ですから、さまざまな種類を、バランスよく食べていきたいものです。

・コーヒー、紅茶、清涼飲料水
妊婦さんにNGな成分としてよく聞く「カフェイン」。コーヒーに多く含まれているほか、紅茶や煎茶、清涼飲料水にも含まれていることがあります。

カフェインを過剰摂取すると、めまい、心拍数の増加、不眠症、下痢、吐き気などが起こることがあるため、世界保健機関(WHO)では2001年、お腹の赤ちゃんへの影響はまだはっきりしていないとしつつも、「妊婦さんのコーヒー摂取量は1日3〜4杯までにすべき」としています。

心配な場合は、カフェインレスコーヒーやノンカフェイン飲料を選ぶと安心でしょう。

妊娠中にハチミツを食べても大丈夫?

近年あらためて「1歳未満の赤ちゃんにハチミツを与えてはいけない」ことが周知されています。まだ腸内環境がととのっていない赤ちゃんにハチミツを与えると「乳児ボツリヌス症(ハチミツに混入している可能性があるボツリヌス菌による中毒症)」を引き起こすことがあり、まれに亡くなるケースもあるためです。

そう聞くと、赤ちゃんにとってNGな食べ物を妊婦さんが食べても大丈夫なのかと不安になる方がいらっしゃるかもしれませんが、心配はご無用です。妊婦さんがハチミツを食べてもボツリヌス症を発症することはありませんし、お腹の赤ちゃんに感染することもありません。

心配な方や、医師からなんらかの指導を受けている方は、医師に相談しましょう。

菌のリスクを遠ざける、妊娠中の食事のコツ

妊娠中に気をつけたい「トキソプラズマ」「リステリア菌」「サルモネラ菌」のリスクを遠ざけるためには、基本的には食中毒予防の3原則、菌を「付けない、増やさない、やっつける」を意識することが大切です。その上で、以下にも留意してみてください。

・「十分な加熱」を基本に
前述のように、悪さをする菌類は生肉や生魚、加熱処理していない食材に潜んでいることが多いです。とくにセンシティブな妊娠期は、どんな食材も十分に加熱してから口にしたほうが安心であるとは言えるでしょう。加熱の目安は、中心部分が75℃で1分以上です。生野菜はしっかり洗いましょう。

・衛生面への配慮を忘れずに
例えば、肉や魚を触った手で野菜を触らない、調理器具は熱湯消毒する、タオルなども常にきれいなものを使うなど、キッチン周りの衛生状態にも気を配りましょう。ポリ手袋やキッチンペーパーなど、使い捨てのアイテムを取り入れるのも一手です。

・お刺身などの生ものは、薬味を添えて
基本的には避けたほうが安心な生ものですが、お刺身やお寿司などが恋しくなることもあるでしょう。そんなときは鮮度のよいものを選び、わさびや大葉、大根のつまなどを一緒にいただきましょう。これらの薬味には、殺菌作用があるとされています。

神経質になりすぎず、楽しい食事を!

妊婦さんが気をつけたい食べ物を挙げてきましたが、もちろん、これらを口にしたからといって必ず菌に感染したり、お腹の赤ちゃんに影響したりするわけではありません。
清潔な環境で、鮮度のよいものを適切に調理すること。この基本さえおさえておけば、そこまで神経質になりすぎなくても大丈夫です。気をつけたい食材はいくつかありますが、それも食べ方や調理方法を工夫すればよいわけです。

さまざまな食材をバランスよく、美味しくいただきながら充実のマタニティライフを過ごしたいですね。

 

■出典

・厚生労働省「食べ物について知っておいてほしいこと」パンフレット
https://www.mhlw.go.jp/topics/syokuchu/dl/ninpu.pdf

・厚生労働省「お魚について知っておいてほしいこと」パンフレット
https://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/suigin/dl/100601-1.pdf

・厚生労働省「食中毒」「ハチミツを与えるのは1歳を過ぎてから。」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000161461.html

・厚生労働省「食中毒」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/syokuchu/index.html

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