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2019.12.12更新

インフルエンザだけじゃない! 冬の感染症対策

冬になると流行するインフルエンザ。すでに予防接種を済ませているという方も多いのではないでしょうか。しかし、この時期に注意したい感染症はインフルエンザだけではありません。流行がピークになる前に、感染症から身を守る方法を確認しておきましょう。

冬のかぜは感染力が強い

冬になると周囲に風邪をひいている人が増えませんか。寒いから風邪をひくというのは半分正解ですが、直接の原因ではありません。低温・乾燥状態でウイルスが活発になることが、風邪がはやる根源です。しかし、風邪という名の病気はなく、ウイルスや細菌による感染症が「風邪症候群」と定義されています。風邪の症状を引き起こす原因のほとんどがウイルス感染です。風邪症候群とは、鼻腔から喉頭までの上気道にウイルスが付着して、この部位に急性の炎症をおこす症状です。つまり、鼻と口がウイルスの入口になります。

ウイルスの種類は数百以上あり、毎年、新型のウイルスが出現しています。多くのウイルスが、低温で乾燥した環境で活発になるため、秋冬に感染症にかかりやすくなります。風邪の原因になるのはライノウイルスが多く、鼻水、鼻づまり、のどの痛み、声がれなど、主な症状で、頭痛や発熱、全身のだるさなどがあることもあります。この炎症が下気道の気管、気管支、肺におよぶとせきやたんの症状が現れ、重症化すると気管支炎や肺炎を起こすことがあります。乳幼児や高齢者、体力が落ちているときなどは重症化しやすいので注意が必要です。

冬に流行する感染症はこれ

インフルエンザは、風邪症候群の中でも感染力が強く、毎年世界中で流行がみられます。日本での流行は、例年11月下旬~12月上旬に始まり、1月下旬~2月上旬にピークを迎え、3月頃まで続きます。症状として急激な発熱があり、続いて倦怠感、筋肉痛、関節痛などの全身症状や上気道炎症状が強くでます。重症化すると肺炎や脳炎などを発症する可能性があります。二次感染の肺炎は、インフルエンザが治癒したと思ったころに発症します。

インフルエンザだけではありません。RSウイルス感染症、おたふくかぜ(ムンプス)なども、秋から冬にかけて流行するウイルスで、11月から12月がピークとなります。ウイルスだけでなく、溶連菌感染症、マイコプラズマなど、菌による感染症もあります。

溶連菌感染症は咽頭痛と発熱。RSウイルス感染症は頑固な咳、鼻水、鼻づまり。おたふくかぜは、耳側耳下腺の腫れと発熱。マイコプラズマは時に発熱を伴う頑固な咳が主な症状です。これらは乳幼児が感染しやすく、大人が感染すると重症化することがあります。インフルエンザには予防接種がありますが、溶連菌感染症、RSウイルスには予防のためのワクチンがありません。

胃腸炎の症状を引き起こすウイルスもあります。ノロウイルス、ロタウイルスなどです。ノロウイルスによる胃腸炎は、吐き気、おう吐、下痢、発熱、腹痛が主な症状。ロタウイルスによる胃腸炎は乳幼児がかかりやすく、下痢、発熱がみられます。潜伏期間はノロウイルスが1~3日程度、ロタウイルスは2~4日程度。ノロウイルスは症状がなくなってから48~72時間は便の中に大量のウイルスを含み、1カ月ほどウイルスが存在します。

予防にはこまめな手洗いと咳エチケット

風邪症状を引き起こすウイルスの感染経路には、風邪をひいている人の咳やくしゃみで飛び散ったウイルスによる飛沫感染、ウイルスが付着したものにふれた手で口や鼻にふれてる接触感染です。実は接触感染が一番多いパターンです。感染を予防するには、こまめに手洗いをすること、マスクをすること、うがいをすることです。マスクは予防のためだけでなく、他の人にウイルスをうつさないエチケットとしての意味合いもあります。咳・くしゃみがあるときはマスクをする、咳・くしゃみをするときは鼻と口をティッシュで覆う、まわりの人から顔をそむけるのがエチケットです。

腸炎症状の感染症も、こまめな手洗いがいちばんの予防法です。ノロウイルスにはインフルエンザ等で有効なアルコール手指消毒薬は無効なので、せっけんで手を洗うことが重要です。嘔吐物や便は乾く前に適切に処理をして、汚染した場所やトイレを消毒するようにしましょう。

部屋は暖かく乾燥を防ぐ

ウイルスは低温・乾燥を好むため、部屋の湿度と温度をコントロールすることも予防につながります。寒く乾燥した部屋にウイルスが浮遊していると空気感染する可能性もあります。ウイルスは、温度20℃以上、湿度50~60%で感染力が下がることがわかっています。エアコンによる暖房は空気が乾燥しやすいので、加湿器で湿度を保ちましょう。湿度が70%以上になるとカビが生えやすくなるので要注意です。

また、冬は水を飲む量が少なくなるので、こまめに水を飲んで口を潤すことも予防につながります。寒いとからだの代謝が落ちて抵抗力が下がります。体を暖めて、バランスのよい食事、適切な睡眠で、免疫力を高めることもポイントです。

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