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2019.10.23更新

佐藤先生に聞こう! 月経不順・PMSとの向き合い方

女性を悩ませる月経不順やPMS。正常な月経の周期は25日~38日で、それよりも長いか短い場合が月経不順です。また、月経前によくあるイライラや緊張感、頭痛、肩こり、むくみなどは、PMS(月経前症候群)の症状です。月経不順やPMSはどう対処したらいいのでしょうか? そして将来の妊娠にも影響があるのでしょうか?  産科婦人科舘出張 佐藤病院の院長で、女性の心と体の健康に取り組む佐藤雄一先生に話をうかがいました。

女性の心と体の不調は産婦人科へ

月経不順やPMSは子どもができにくい原因になるかもしれません。放置しないで産婦人科で診てもらいましょう。月経不順には、もともとの体質、病気を患っている、痩せ、肥満、食生活の乱れ、運動不足など、いろいろな要因が考えらます。朝ごはんをちゃんと食べていない人に、月経不順が多いという報告もあります。原因の把握、生活習慣の改善も含めて、婦人科に相談しに来てもらえるといいですね。

一方、原因が明確ではないのがPMSです。PMSは月経の3~10日前から続く心と体の症状です。特にひどくなるのは、女性ホルモンの一つ「プロゲステロン」の分泌がピークを迎える月経1週間ほど前からです。心の症状としては、イライラして怒ったり、憂うつ、情緒が不安定、落ち着かない、集中できないなどがあります。体の症状としては、乳房のはり、肌荒れ、にきびができる、眠気や不眠、体重の増加、便秘などがあります。PMSの不快な症状は人によってさまざまです。月経が始まると症状が治まり、消えていくのが特徴です。

PMSを見過ごしてはダメ

PMSの症状が出ても、何もしないという人が多いようです。しかし、自分に合った対処法が見つかれば、症状を軽くしたり快適に過ごすことができるようになります。例えば基礎体温を測っていれば、PMSになりそうな時期がわかります。実は、わかっていることが大切なのです。PMSだからイライラするんだ、眠くなるのは仕方ないことなんだと、冷静に受け止めることができるからです。それが、人間関係や仕事のトラブルを回避することにも繋がります。

PMSの症状が重く、日常生活を送るのが困難なときは、婦人科医を受診しましょう。低用量ピルの服用をすすめる医師も増えています。排卵を抑えてホルモンバランスの量を一定にすることで、PMSは改善されます。婦人科では血液検査によってホルモンバランスを測定することができ、同時に婦人科系の病気もチェックできます。PMSだと思っていたら別の病気だったということもあるので、症状が重かったり、長く続くと感じる人は、産婦人科を受診するのがいいでしょう。

ライフスタイルの改善で対処

PMSはホルモンのバランスがよければ、比較的、軽い症状で済みます。ホルモンのバランスを整えるためには、ライフスタイルの改善が効果的です。

具体的には、まずバランスのとれた食事をすること。タンパク質、ビタミン、ミネラルを含む食品を中心にバランスよく1日3回の食事を摂ります。朝食を抜いたり、炭水化物や甘いものばかり食べてしまわないように気をつけましょう。

また、アルコールやコーヒーなどの嗜好品および塩分は、イライラ、むくみ、緊張感などを高める原因になり、PMSの症状を悪化させる可能性があります。嗜好品や塩分を控えた食事をしましょう

体を動かすことはPMSの対処に効果的です。軽い運動をしましょう。有酸素運動は特におすすめです。ウォーキングなどで気分転換をしてはいかがでしょう。

PMS期に入ったら心と体を休めてリラックスすることが大切。バスタイムはぬるめのお湯にゆっくり時間をかけて入浴する。好きな香りをバスエッセンスやハーブティーで楽しむなど、自分流のリラクゼーション方法を持ちましょう。

生活の質を向上させよう

生理不順やPMSがあると、どうしても生活の質が落ちてしまいます。排卵するとPMSが出現して調子が悪くなり、そのあと月経がくることを考えると、女性は1カ月のうち調子のいいときは1週間程しかないということになります。20代、30代という人生でもアクティブな時期に、不調な時期が続くのはもったいないこと。20代はそれこそ人生で一番楽しいときかもしれません。月経前の不調が和らげば、仕事やプライベートでパフォーマンスアップに繋がります。不調を我慢しないで婦人科に相談してほしいですね。

 

<参考図書>

『今日から始めるプレコンセプションケア』(佐藤雄一著・ウィズメディカル株式会社刊)

佐藤 雄一(さとう・ゆういち)
産科婦人科舘出張 佐藤病院 院長・佐藤病院グループ 代表
医学博士日本産婦人科学会専門医、日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医、日本生殖医学会生殖医療専門医、日本抗加齢医学会専門医、日本女性医学学会女性ヘルスケア専門医、公益財団法人日本体育協会公認スポーツドクターなど、多くの専門医資格を持ち、女性の心身の健康を支援。予防医療の観点から食事や栄養、運動など生活習慣の大切さを指導している。2018年秋、プレコンセプションケアを実践できるフィーカ レディースクリニックを東京日本橋に開設した。
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