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2020.09.25

人生100年。40代からの「隠れ肥満」は危険信号

人生100年時代に生活の質を高めたいなら「肥満」は大敵です。肥満は、糖尿病、高脂血症、高血圧、痛風、骨粗しょう症などを招きやすく、高齢期には認知症に発展する可能性もあります。体重が増えていないからと安心はできません。基礎代謝が下がる40歳ごろからマークしたいのは体脂肪率です。実は「隠れ肥満」かもしれません。

肥満は万病のもと

肥満とは太っている状態のことですが、それに起因する健康障害がたくさんあります。肥満によって減量治療を必要とする状態を肥満症といいます。内臓脂肪が過剰に蓄積して健康被害が予測される場合も肥満症です。肥満症は疾患であり、医学的に治療が必要です。

肥満に起因する健康障害には、糖尿病、腎臓病、高血圧、心筋梗塞、脳梗塞、痛風・高尿酸血症、脂質異常症、脂肪肝、睡眠障害、整形外科的疾患、月経異常があります。これらの健康障害のなかには、認知症につながるものも少なくありません。単なる肥満はまだ病気ではありませんが、健康障害の予備軍といえます。

自分が肥満に該当するかどうかを確認する方法として、BMI(Body Mass Index)がよく用いられています。

BMIは肥満指数や体格指数と呼ばれ、体重(キロ)÷身長(メートル)×身長(メートル)で算出されます。このBMIが25以上で肥満と判定されます。ちなみに、BMIが22のときが最も病気にかかりにくい適正体重とされています。

 

  • BMIによる肥満の判定基準

18.5未満=やせ

18.5以上25未満=普通

25以上30未満=肥満1度

30以上35未満=肥満2度

35以上40未満=肥満

体脂肪率から「隠れ肥満」が見えてくる

自分が肥満に該当するかを確認するもう一つの方法に「体脂肪率」があります。体脂肪率は体についている体脂肪の割合のことで、男性の場合は20%以上、女性の場合は30%以上で肥満ぎみの状態にあるとみなされます。体脂肪を正確に測定するのは容易ではありませんが、最近は簡易的に体脂肪率を測定できる体組成計・体脂肪計が普及しているので活用するといいでしょう。

 

  • 体脂肪率(目安)

<男性>

10%未満=やせ

10%以上20%未満=標準

20%以上20%未満=やや肥満

25%以上=肥満

 

<女性>

20%未満=やせ

20%以上30%未満=標準

30%以上35%未満=やや肥満

35%以上=肥満

 

BMI値が適正でも体脂肪率が高い場合があります。それが「隠れ肥満」です。隠れ肥満の原因には、運動不足で体の筋肉量が減っていたり、加齢やストレスで基礎代謝量が低下して体脂肪の割合が多くなることがありますが、食事制限などのダイエットに取り組む若い女性にも多いようです。

「隠れ肥満」は体脂肪率を測定しなければわからないため見逃されがちです。体重は変わっていないけれど、お腹のまわりに脂肪がついてきたと感じたら「隠れ肥満」の兆候かもしれません。

内臓脂肪を増やさない生活はできる

メタボリックシンドローム(メタボ)と肥満症はどちらも内臓脂肪が蓄積された状態です。単に腹囲が大きいだけではメタボには当てはまりません。メタボは、男性なら腹囲85cm以上、女性な腹囲90cm以上のお腹に脂肪がついた状態で、さらに高血圧、高血糖、脂質代謝異常のうち2つ以上該当する場合に当てはまる内臓脂肪症候群です。

肥満のなかでもお腹の内臓に脂肪がたまる「内臓脂肪型肥満」は、糖尿病や高血圧、心臓病、脳卒中といった生活習慣病を引き起こしやすくなるのです。

万病のもとの肥満を予防するにはどうすればいいでしょうか。実は、肥満全体の95%は、摂取エネルギーが消費エネルギーお上回ることで起こる単純性肥満です。つまり、食生活や運動などの生活習慣を改善することで予防できると考えられます。

食事は、1日3食を規則正しく食べる。夜間には食べ過ぎない。ゆっくりよく噛んで時間をかけて食べる。栄養の偏りなくバランスよく食べることが基本。アルコールは意外と高カロリーなうえに中性脂肪を増やす作用があるのでほどほどに。アルコールと一緒に脂質やタンパク質の多いつまみを摂りがちなことも、内臓脂肪を増やす大きな原因になっています。

運動を習慣づけるのは難しいという人は、日常生活の中での活動量を意識的に増やすことで消費エネルギーをアップさせる方法があります。たとえば、通勤のときにいつもより早足で歩き、エレベーターやエスカレーターを使わずに階段を使う。家事ならお風呂やトイレの掃除を普段よりも入念にして、買い物はいつもより遠い店に行く。そうすれば、わざわざ運動の時間を設けなくても、日常動作の積み重ねで1日の消費カロリーを増やすことができます。ぜひ、心がけてみてください。

『あなたの健康寿命は「葉酸」で延ばせる』(香川靖雄著・ワニブックス刊)

 

一般社団法人日本肥満症予防協会 肥満症予防コラム

http://himan.jp/column/what/

 

厚生労働省 e-ヘルスネット メタボリックシンドローム

https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/metabolic-summaries/m-01

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